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庭作りの基礎:外国庭園の歴史 |
庭作りを行うのに、日本庭園だけでなく、外国庭園の移り変わりも少し理解しておくことは大切です。 私の家は洋風の陸屋根なのですが、庭は日本風でミスマッチです。 このことは十分承知しているのですが、自分の趣味を楽しむために家族全員の承諾を得てそうしているのです。 本来は家に合わせて洋風の庭にすべきかもしれません。洋風、つまり外国の庭はどうなっているのか見てみましょう。 イタリア イタリアでは14世紀の末にルネッサンスが起こり、庭園にも影響を与えています。建物の中心軸上に左右対称に配置され、芝生、噴水、テラスが作られ、階段も設けられます。 イタリアは高温多湿であるため、富裕層は高冷地に別荘を建て、そこに庭作りをするようになりました。このため、起伏に富んだ庭が多く見られます。 フランス 1494年、シャルル8世がナポリに遠征したとき、イタリア文化を持ち帰りました。このとき庭園の様式も持ち帰られたのですが、フランスでは定着しなかったのです。細々とイタリア庭園が続きましたが、17世紀にフランス庭園が確立されました。その原点はベルサイユ宮殿にあります。イタリアの庭園が起伏に富んでいるのに対し、フランスの庭園は平面的です。噴水などによって強調された主軸線を作り、その左右に対称的に池や花壇が配置されています。 このように、フランスの庭園は平面状に展開されていることが特徴です。 イギリス イギリスでは、最初、フランスの庭園技術を導入しようとしましたが、定着しませんでした。それは、イギリスの人々はあまりにも人工的な幾何学的様式よりも、自然な風景を好んだからです。フランスの庭園が樹林の近くに平面的な様式を持つのに対し、イギリスの庭園はその庭園の中に樹林が分散しているのです。 イギリスがこうした庭作りをするようになったのは、「自然に帰れ」という思想や、田園風景になじんでいること、スポーツとしての狩猟などがかかわっていると考えられます。 中国 中国の庭園は風景式です。しかしイギリスなどとは異なり、神仙思想を元とし、山水画や禅宗の影響を受けています。建物と庭は融合し一体となっています。このように中国では独自にこのような庭作りを発展させてきました。 中国庭園の最大の特徴の一つに、大湖石(たいこせき)があります。大湖石というのは、蘇州の大湖で発見されたもので、石灰岩が長い年月によって奇怪な形に侵食されたものです。その形の面白さと、急峻な山を思わせるところから、好まれているようです。 旅行先で中国庭園を見たとき、非常に感動し、自分の趣味である日本庭園を変更したいとさえ思ったほどでした。中国庭園は十分に楽しむことができました。 |
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