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趣味を楽しむ:味噌汁

趣味を楽しむのは人それぞれです。味噌汁だってこだわって悪いことはありません。

昆布や削り節、煮干しなどで出汁をとり、簡単な食材と味噌で作ります。
単純な料理ですが、出汁、味噌、具材など作る人によって千差万別です。

味噌汁の呼び方

趣味で味噌汁作っていることも事実ですが、最近家内の調子があまり良くないものですから私が趣味を生かして作ることが多くなっているのです。
東京では「おみおつけ」と言います。「おみ」は「味噌」、「おつけ」は「汁」を意味しており。江戸時代に言われ始めました。
特にこの地域では味噌汁の中身の固形物のことを「具」とは呼ばず「実」と呼びます。具と呼ぶようになったのは近年の事です。

京言葉では「おみいのおしい」と言います。「おみい」が「味噌」、「おしい」が「汁」に相当しています。

近畿では汁を総じて「おつゆ」と言います。

「鱈汁」、「豚汁」、「三平汁」などのように具材で言うこともあります。ただ、鍋物を味噌で仕立てた場合には味噌汁とは言わないのが普通です。

日本国外、主に英語圏ではミソスープ (Miso soup) と呼ばれています。

味噌汁の始まり

味噌汁が一般に食べられるようになったのは室町時代の頃と言われています。
元々は農家などで作られていましたが、時が経つにつれて色々な階層にも普及し、やがて日本人に欠かせないものになってきました。

調理が簡単で大量に作れる味噌汁は戦国時代に陣中食として考案されたとする説もあります。
陣中食としての味噌汁は、むしろご飯に味噌をかけて湯を入れたものであることも多く、元々「汁かけ飯」だったものが、後にご飯と味噌汁の組み合わせに変化していったとも言われます。

江戸時代には、ほぼ全ての家庭の食卓に普及しました。庶民にとっては、ご飯・味噌汁・漬け物の組み合わせが、一般的な食事スタイルの基本となってきました。
これに副食を1品付けて、一汁一菜といいます。
江戸市中においては、毎朝売りにくる「シジミ売り」などから味噌汁の具を買い、朝食に食べられていました。

また、味噌汁の元となる味噌ですが、味噌というのは元は豆を塩漬けした保存食でした。そのままつまんで食べられる味噌だったのです。
しかし時代とともに、味噌が単なる保存食ではなくて、今のような調味料になってきたのですが、味噌が保存食から調味料へと性格を変えたのは、味噌汁の普及による所が大きいのです。
 

スープと味噌汁

日本の味噌汁は西洋料理のスープに相当するところもあります。どちらも簡単な具材が出し汁の中に入っている液状の料理です。
この両者には、似ているところと異なるところがあります。

味噌汁はご飯をたべるとき、お椀から直接口で食します。
スープはスープ皿に入れられ、スプーンですくって食します。直接皿に口をつけて飲むことはありません。
このようにスープはスプーンで食べ、味噌汁は直接口で飲むという食べ方の点において相違があります。
スープはこのような形になっていますが、ヨーロッパのスープは、もともと硬くなったパンをふやかして柔らかくして食べるための食品という要素を持っています。

パンもご飯もそれぞれ固形物であり、パンだけ食べたり、ご飯だけ食べたりするのはあまり美味しくありません。
そこで食べ方のひとつとして、西洋料理ではパンとスープ、日本ではご飯と味噌汁という、塩味がある汁物と一緒に食べるという点で、両者は共通しています。


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