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滴下間隔の計算


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滴下間隔の計算

今回のコンテストは、趣味の写真を出品することです。趣味とは言ってもなかなか難しい問題が色々あって、趣味を楽しむのか、趣味に苦しめられているのか分からないほどでした。写真が趣味なのですが、ひとのあまりやっていない写真を撮りたいために苦労もしているのです。
まず、第一水滴の滴下によって生じた柱状クラウンに、第二滴を衝突させるためにはどのような間隔をおけばよいのか計算してみます。また、その衝突の瞬間を撮影するためには、センサーを通過した時点からどれだけのタイムラグを設ければよいかも計算してみます。
計算を簡略にするため、空気抵抗や、滴の大きさなどは無視しています。趣味の程度ですから厳密な計算は不要ですし、微調整はタイマーの調整で行うつもりです。
趣味を楽しむ:滴下間隔計算
柱状クラウンが成長し、ちょうどこけしのようにくぼみ始めた所、84msの時点で衝突させるには、水滴の滴下間隔を93.9msとし、フラッシュタイマーを122.5msとすれば良いであろうとの見当をつけることが出来ます。
理論計算ではこのようになりますが、一番難しいのが滴下間隔を目標どおりに設定することです。
現実にはバラツキが発生します。このバラツキを極力防止する方法については別項で紹介する予定です。
この計算結果に基づき実際に試験してみました。
趣味を楽しむとは言え、物理学的理論計算まで必要で、少し趣味の領域から逸脱しているかもしれませんが、有難いことに私は物理学がある程度わかりましたので、何とかなった次第です。 センサー通過後のフラッシュタイマーを122msに設定し、滴下間隔を計算どおりの94msにしてみましたが、わずかに遅く、衝突していませんでした。
そこで、フラッシュタイマーはそのままにしておいて、滴下間隔を90ms程度にした時、ちょうど衝突した瞬間の写真を撮る事ができました。下にその写真を載せます。
ただ、この瞬間と言うのは、試験のバラツキにくらべて小さいため、おなじ条件で何回か撮影しても、まだ衝突していないか、衝突して飛散を始めているかのどちらかになってしまいます。
滴下している水玉の直径のほぼ1/4、1mm以内に押さえるためには、この付近の落下速度から計算しますと、0.4ms程度の誤差しか許されません。
この写真は、第二水滴が真上ではありませんが、このような条件の中に入っていたわけです。

 

衝突した瞬間
趣味を楽しむ:衝突試験


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