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趣味を楽しむ:真の銀製か否かの見極め

スプーンやフォークなど銀製のカトラリーを求めようとするとき、
例えば「洋白銀/20ミクロン」などとメーカーが表示しているとすれば、
それは真の銀製ではなく銀メッキの可能性が考えられます。
趣味を楽しむためですが、真の銀製か否か見極める方法をお話ししましょう。

真の銀製か否かの見極め

銀のカトラリーを求めることができるのは、決して多くの人々ではありません。
特に恵まれた方のみであるに違いありません。
西欧では、「銀の匙をくわえて生まれてきた」と裕福さをたたえる言い回しがあるほどです。

最初の頃、ギリシャ時代まで遡ることができるようですが、やはり貴族階級の人のみが銀製のカトラリーを使っていたようです。
日本でも公家のような高貴な人のみに限られていたようです。

銀のスプーンやナイフなど銀製のカトラリーは、食べ物に仕組まれた毒物を発見するためだったとも言われます。
銀は硫黄やヒ素によって黒く変色するからです。

この日本では、今や数え切れないほどのメーカーが「銀のカトラリー」と称して"銀のカトラリー"を販売しています。
決して嘘を表示しているメーカーはないであろうと思われますが、紛らわしい表示をしており、しかも、製品の見かけは殆ど真の銀製と見分けがつかないほどのものを販売しています。

一番多いのは、「洋白銀」という言い回しです。
銀のカトラリー「洋白銀/3.8ミクロン」などというものです。
ジャーマンシルバー、ニッケルシルバーと言われることもあります。
刻印は、E・P・N・Sとされているかもしれません。
確かに嘘を表示しているわけではありません。
見る人がその意味を理解していないだけです。
この表示のものは銀製であることに間違いはありませんが、それは表面の部分だけです。
洋白という銅の合金でかたち作り、表面に真の銀をメッキしてあるものです。この例では、その厚みは3.8ミクロンです。
20ミクロン以上あれば実用していても相当長持ちしますが、3ミクロン程度ですと手入れすればするほど早く地金が出てきます。
ただ、ありがたいことと言えるかどうかわかりませんが、その地金の色は銀色ですのでちょっと気がつかないようです。

その他に、シルバーハイパーとか、ステンレス銀仕上げなどと表示されているものもあります。
これらも嘘を表示しているわけではありませんし、製品を手にとってみても、真の銀製と区別できないほどです。

真の銀製である表示は、
 スターリングシルバー
 silver 925
 純銀92.5%
 純銀95%
 <950>
などです。
このような表示のものは内部も表面も真の銀製です。

一番確かなのは、造幣局の刻印による本物の証明です。日本の国旗マークと、菱形で囲まれた950などの数字が刻印してあります。

100%の銀という意味ではありません。92.5%あるいは95%の純度の銀という意味です。
18金と言うのは18/24の純度の金であるというのと同じようなことです。
100%にしないのは、強度を上げるためです。少し他の元素を加えることでクタクタにならないようにしているのです。そうして、どれだけの銀の純度であるかをはっきりと表示しているわけです。

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